犯人IAのインテリジェンス・アンプリファー 探偵AI2




犯人IAのインテリジェンス・アンプリファー -探偵AI 2- (新潮文庫nex)

犯人IAのインテリジェンス・アンプリファー -探偵AI 2- (新潮文庫nex)



  • 出版社/メーカー: 新潮社

  • 発売日: 2019/08/28

  • メディア: 文庫





評価:★★★



父・合尾創(あいお・つくる)が残した探偵AI・相以(あい)とともに、

探偵事務所を開いた合尾輔(たすく)。



しかし前巻で相以に敗北を喫した犯人IA・以相(いあ)は雪辱戦を挑む。



前巻で登場した公安警察官・右龍司法(うりゅう・かずのり)。

彼は三つ子の兄弟で、立法(たつのり)は与党の衆院議員、

行政(ゆきまさ)は外務省官僚だった(なんというネーミングだ)。

そして3人の母は日本初の女性総理・右龍都子(みやこ)。



AI戦略特別委員会リーダーでもある立法から、輔に仕事の依頼が入る。

長崎県壱岐で漁業組合長・板東が撲殺された。

凶器は現場に残されたスコップだったが、

現場には誰も出入りできない状態だったのだ。

さらに現場近くには韓国の硬貨が散乱していた。



一方、壱岐の北にある対馬には、

ゴムボートに乗せられた射殺死体が漂着していた。

それは韓国に出張中に行方不明になった右龍行政のものと判明する。



解決の糸口を見いだせないまま東京に戻った輔たちだが、

今度は首相官邸内で起こった殺人事件に遭遇する・・・



前巻は連作短篇だったが、今回は長篇。

ラストでは一連の謎が解き明かされるのだけど、

さらにその後ひとひねり、となる。




本書における事件では、右龍三兄弟の設定が大きなウエイトを占めている。

最先端のAIがテーマなのに、古典的な双子(三つ子)の

○○○○○や○○○○が出てくるのはちょっと違和感が。



ミステリの ”べからず集” である「ノックスの十戒」や

「ヴァン・ダインの二十則」にも載ってるのは、

それなりに理由があると思う。

もちろんこれらは絶対に守らなければいけないというものではないし、

意図的にこれを破った傑作もあるのは否定しない。

単に好みの問題なのでしょう。



壱岐の事件も偶然に頼りすぎだとは思うけど、

それを差し引いても、ミステリとしてはよくできてるとは思う。

でも、今ひとつ好きになれないんだよなあ。


この記事へのコメント

  • mojo

    鉄腕原子さん、こんばんは。
    nice! ありがとうございます。
    2020年12月16日 01:57
  • mojo

    @ミックさん、こんばんは。
    nice! ありがとうございます。
    2020年12月16日 01:57
  • mojo

    31さん、こんばんは。
    nice! ありがとうございます。
    2020年12月16日 01:58
  • mojo

    サイトーさん、こんばんは。
    nice! ありがとうございます。
    2020年12月16日 01:58